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Channel: バラ乃音
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ウィーン独り歩き

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旅行で心が躍ったのはウィーンの街を独りで散策した時。
以前ウィーンの街を独り歩きした娘の「大丈夫」という言葉を頼りに、ヴァッハウ渓谷クルーズに行くツアーの仲間とも夫ともランチ後別れ、美術史美術館を目指して、地図を見ながら歩き出しました。
心は、鳥籠から飛び出し自由を得た小鳥のような、恐いけれどワクワクする心境でした。
 
歩き出すと、地図は分かり易く、街全体が大きな大きなお庭のようでした。
ただ歩いているだけで、ルンルンした気持ちになりました。
そして、目的の美術史美術館へ。
娘から、いろいろ欲張らなくても、この一館だけで半日かかると言われ、そのとうりにしました。
英語が得意でもない私は、前の人のチケットの買い方を真似、英語で「チケット一枚」と言いました。すると、英語で「何歳ですか」と聞かれたので、英語で「00才」と答えると、その方は日本語で「00才」と呟き、拍子抜けするような、安心するような、心和む感じでした。
 
館内は、厖大で素晴らしく大満足でした。
ノーフラッシュなら、ほとんどの美術品が撮影可能で、はじめは一枚一枚とっていましたが、途中で止めました。あまりに限りない為、本当に気に入ったのなら、本を買ったほうが良いと思ったからです。
 
一人でいると、いろんな方とお話しする機会がありました。
日本人ツアーの人達や添乗員の方。また、どうして一人なのかという質問も受けました。
そして、嬉しかったのが、韓国人との出会いでした。
写真を撮ってはいけないところがほんの少しあり、なんとなくそんな気がしたので、誰かに尋ねたいと思ったら、ちょうど日本人らしい青年がいらしたので、尋ねようかなと思ったのですが、なんとなく日本人じゃないと感じたので止めて先を歩いていました。
すると「写真を撮りましょうか」と声をかけられ、振り向くと、先ほどの青年でした。
私は「日本人の方だったのですか」と言うと、「違います。韓国人です」と言われました。そして「さっき、僕の方をご覧になったので、写真を撮ってほしいのかと思って、声をかけたのです」と言われました。
私は「なんて、お優しいのかしら。そして、なんて日本語がお上手なんでしょう」と言いました。いろいろお聞きしましたら、彼は、作曲を学んでいる大学生で、日本語は、日本に関心があり、自分で個人的に勉強しているとのことでした。
私は、日本の印象を悪くしてはいけないと思い、一所懸命、日本人として頑張りました。そして、別れる時、日本を好きな彼に、日本人として感謝し、「良い日本を作るよう頑張ります」と大きなことを言ってしまいました。
 
そして、もう一人は、同じ韓国の20代の女性でした。
歩き疲れた私は、廊下の大きなソファー左側に腰を下ろし、靴を脱いで足をマッサージしていました。(短パンでしたので、そうお見苦しくはありません。自己弁護) そのソファーの右側に、若い女性が腰かけ何やらメモを取っていました。それとなく見ると、ハングル文字のようでした。
私は「韓国の方ですか」と英語で尋ねると、彼女は「日本語はできません」と答えました。「お互い、片言の英語でお話ししましょう」と言うと、応えてくださいました。
私は、自分の状況を話すと、彼女も一人旅ということを話してくださいました。
お互いの旅行の日程を話して、別れる時、「お互い、楽しい旅になりますように」と言い合いました。
 
団体で行動していると、仲間内だけの触れ合いになることが多いですが、
上記の人たちだけでなく、他の方ともお話しできたのが嬉しい、半日の自由行動でした。 

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